海外大学卒業外国人留学生の就職活動支援事業(千葉市)を解説

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在留資格「留学」で日本の大学や専門学校を卒業した外国人の場合、大学等を卒業した後も就職活動を継続するために、在留資格「特定活動」が認められるケースがあります。

しかし、海外の大学等を卒業した後に日本に来日し、日本語教育機関を卒業後に就職活動を継続して行う場合に該当する在留資格は存在していません。

しかし、千葉市では、2020年(令和2年)9月14日に千葉市国家戦略特別区域・海外大学卒業外国人留学生の就職活動支援事業の実施区域として、国家戦略特別区域計画について内閣総理大臣の認定を受けたことから、千葉市から一定の要件を満たしていることの確認を受けた日本語教育機関を卒業等する、一定の要件を満たす外国人留学生 については、卒業等後から最大1年間に限り就職活動の継続のための在留資格「特定活動」を特例的に認められるようになりました。

そこで、今回はこの「千葉市国家戦略特別区域・海外大学卒業外国人留学生の就職活動支援事業」について解説していきたいと思います。

皆様の参考になれば幸いです。

在留資格「特定活動」については、以下の記事に書いています。↓

卒業後も就職活動!留学生の「特定活動ビザ」を徹底解説!

特定活動の在留資格を解説!オリンピックの準備も対象に?

海外大学卒業外国人留学生の就職活動支援事業のポイント

海外大学卒業外国人留学生の就職活動支援事業のポイント

今回の特例措置のポイントは、上述したとおり、海外の大学等を卒業した留学生について、日本語教育機関を卒業後、一定の要件の下、就職活動継続のための在留資格「特定活動」が最大1年間付与されます。

つまり、特例措置を認めることで、海外の大学等を卒業した優秀な外国人の受け入れを促進していこうということを想定しています。

海外大学卒業外国人留学生の就職活動継続に係る在留資格に関する特例

(参照:千葉市のホームページより)

特例措置が認められる外国人留学生とは?

特例措置が認められる外国人留学生とは?

今回の措置は特例ですので、当然全ての外国人留学生に認められるということではありません。

外国人留学生の就職活動支援事業の対象になるためには、以下の要件を満たす必要があります。

対象となる外国人留学生の要件

1、海外の大学等を卒業等し、学士以上の学位を取得していること。

2、在籍していた日本語教育機関における授業の出席状況が良好であること。

3、就職活動を継続するための適切な経費支弁能力を有していること。(日本語教育機関卒業等後の就職活動継続期間においても資格外活動は1週について28時間まで。インターンシップの場合等は、1週について28時間を 超える資格外活動許可を受けることも可能。)

資格外活動については、以下の記事で解説をしています。↓

資格外活動って何?留学生をアルバイトで雇用する時の注意点

4、日本語教育機関に在籍している期間中から、日本企業への就職活動を行っていること。

5、卒業等後も千葉市内を生活拠点とし、在籍していた日本語教育機関と定期 的に面談を行い、就職活動の進捗状況を報告するとともに、千葉市等が行う外 国人留学生の就職支援事業に関する情報提供を受けること。

6、日本語教育機関を卒業等後も就職活動を継続することに関し、卒業等した日本語教育機関から推薦状を取得していること。

などの条件を満たしていることが必要になります。

日本語教育機関の条件は?

日本語教育機関の条件は?

外国人留学生に条件があるように、日本語教育機関にも一定の条件があります。

必要な要件

1、出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の基準を定める省令の留学の在留資格に係る基準の規定に基づき日本語教育機関等を定める件別表第1に掲げる日本語教育機関であること。

2、直近3年間、地方出入国在留管理局から、日本語教育機関の告示基準第1条第8号ニに規定された「適正校」である旨の通知 を連続して受けていること。

3、職業安定法に基づく職業紹介事業の許可の取得 若しくは届出を行っていること又は就職を目的とするコースを備えていること。

4、在籍していた外国人留学生の日本企業への就職について、適切な実績があること。

5、海外大学卒業外国人留学生の就職活動支援事業を活用する外国人留学生の就職支援のため、当該外国人留学生と卒業等後も定期的に面談し、就職活動の進捗状況の確認及び就職に係る情報提供を行うこと。

その面談結果を千葉市に報告すること。

6、地域の産業の国際競争力の強化及び国際的な経済活動拠点の形成を図るための千葉市との連携が図られていること。

7、卒業等後の就職活動継続期間内に就職が決定しなかった場合には、当該外国 人留学生の帰国について適切な指導を行うこと。

などの条件が必要になります。

確認証明の申請が必要

確認証明の申請が必要

今回の特例措置の活用する外国人留学生が在籍している日本語教育機関は、上述した日本語教育機関の要件を全て満たしていることを証明するために、確認証明申請書を千葉市に提出し、確認証明書の交付を受けるなければなりません。

確認申請書の書式は、千葉市のホームページにも掲載されています。

以下千葉市のホームページからの抜粋です。↓

申請書様式

なお、確認証明申請書を千葉市に提出し、確認証明書の交付を受けた場合、その確認証明書の有効期間は1年になります。

交付された確認申請書が、地方出入国在留管理局において、外国人留学生が日本語教育機関の卒業等後も就職活動を行うために「特定活動」への在留資格変更許可を申請 した場合の審査において、日本語教育機関が要件を満たしている ことを判断するための資料になります。

就職活動支援事業の手続きの流れ

就職活動支援事業の手続きの流れ

今回の制度を利用する場合は、上述したとおり、千葉市に対して、確認証明申請書を提出する必要があります。

確認証明書の交付がされたことによって、在留資格「特定活動」が付与される訳ではないので注意が必要です。

確認証明書が交付された後、地方出入国在留管理局に在留資格変更許可の手続きを行う必要があります。

まとめ

千葉市国家戦略特別区域・海外大学卒業外国人留学生の就職活動支援事業まとめ

今回は、「千葉市国家戦略特別区域・海外大学卒業外国人留学生の就職活動支援事業」について考えてきました。

もちろん、日本の企業に就職するためには、基本的には単純労働は認められません(技術・人文知識・国際業務の場合)ので、しっかりとその外国人が就職可能かどうか検討が必要になります。

今回の記事が皆様の参考になれば幸いです。

外国人の在留資格については、以下の記事で解説をしています↓
外国人の在留資格制度とは?わかりやすく徹底解説します。

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