旅行業の追加等の特定技能制度にかかる全国知事会の要望

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特定技能は現在14業種の特定産業分野で受け入れが開始され、今後5年間で最大約34万5千人の外国人を受け入れることが想定されています。

全国知事会では、在留資格「特定技能」などの創設によって、それぞれの地域はもとより日本全体の発展につながる制度となるよう要請するとともに、新たに受け入れる外国人材及び在留外国人への日本語教育、 さらには安心して働き、暮らしていくための様々な支援など、多文化共生社会の実現に向け、国が責任を持って取り組むように要請を行なっています。

そこで、今回は全国知事会の「外国人材の受入れ・共生に向けた提言」について考えていきたいと思います。

今回の記事が皆様の参考になれば幸いです。

特定産業分野など、在留資格「特定技能」全般については、以下の記事で解説をしています。↓
外国人の「特定技能」の在留資格について徹底解説します!

在留資格「特定技能」の要望について

在留資格「特定技能」の要望について

全国知事会では、深刻な人手不足の状況の中で、在留資格「特定技能」について、以下の事項について検討するように政府に要請を行なっています。

特定産業分野の追加

特定産業分野の追加

上述したとおり、現在は14業種の特定産業分野において在留資格「特定技能」の受入れが開始されています。

そこで、14業種の特定産業分野以外の産業分野についても、追加で特定技能の受入れを以下の分野で行うことができるように要請をしています。

都道府県の中から追加希望がある分野例

・ 酒類製造業

・ 印刷、同関連業

・ 化学工業

・ プラスチック製品製造業

・ ゴム製品製造業

・ なめし革、同製品、毛皮製造業

・ 金属製品製造業(現在、特定産業分野に含まれるものを除く。)

・ 輸送用機械器具製造業

・ 索道業

・ 倉庫業

・ 各種商品小売業

・ 旅行業

などの産業分野についても在留資格「特定技能」で受け入れることができるように検討を要請しています。

プロセスの明確化

プロセスの明確化

特定産業分野の追加、受入れ人数の変更等に当たっては、それらのプ ロセスを明確化し、事業者団体等への周知をしっかり図った上で、地域の事業者団体や中小事業者等の意見も十分に聴取し、反映させること。

手続きの明確化・簡素化

手続きの明確化・簡素化

外国人材や受入れ企業双方が利用しやすい制度となるように、在留資格 「特定技能」の取得や変更について、要件や手続きを分かりやすく明確化し、簡素化するよう努めること。

特定技能所属機関(受入れ企業)については、以下の記事で解説をしています。↓
特定技能で受入れ先になる特定技能所属機関の基準について

また、在留資格の取得や変更、登録支援機関の登録に係る審査につい て、迅速に行うことができる体制を構築すること。

登録支援機関については、以下の記事で解説をしています。↓
「特定技能」で重要になる登録支援機関について解説!

特定技能評価試験等の体制の整備

特定技能評価試験等の体制の整備

「特定技能」に係る技能水準や日本語能力水準を確認する試験につい て、早期に全ての試験が実施できるよう体制を整備すること。

また、試験会場については、優秀な外国人材の確保に向けてできるだけ多くの国々において設けるとともに、国内での開催についても各省庁 の地方支分局単位で少なくとも1か所以上は設けること。

「特定技能評価試験」については、以下の記事で詳しく解説をしています。↓
特定技能評価試験に求められる試験水準等を解説!

特定技能制度の概要や手続き等の情報発信

特定技能制度の概要や手続き等の情報発信

「特定技能」の制度概要や手続等について、法務省が各省庁の情報を含めて取りまとめるとともに、事業者団体や企業等に対して、責任を持って都道府県単位での説明会を開催するなど、十分な情報発信及び相談対応を一元的に行うこと。

特定産業分野ごとに設置される協議会について

特定産業分野ごとに設置される協議会について

特定産業分野ごとに設置される協議会において行う地域ごとの受入 れ状況及び人手不足の状況の把握と原因分析の枠組みを早急に示すとともに、結果について地方自治体や事業者団体等に適時適切に情報提供 すること。

また、それらの結果を踏まえて、大都市その他の特定の地域に特定技能外国人が過度に集中することなく、地域の人手不足に的確に対応し、 地域が持続的に発展できるよう、地方自治体や事業者団体等の意見も十 分に聴取し、実効性のある施策を国が責任を持って実施すること。

上記事項等について、全国知事会では要望を提出しています。

まとめ

特定技能制度にかかる全国知事会の要望のまとめ

今回は、特定技能制度にかかる、全国知事会の要望について考えてきました。

多くの課題が残されている「特定技能」制度ですが、人手不足の解消などの効果も期待することができます。

今後も日本で生活をする外国人も多くなってくると考えられますので、お互いが文化の違いなどを理解し、共生していくことができるように、しっかりとした制度の整備などをしていくことが求められてきます。

今回の記事が皆様の参考になれば幸いです。

「特定技能」ビザについて解説した記事一覧は、以下の記事にまとめています。↓
特定技能の在留資格について解説した記事一覧(まとめ)

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