在留資格「特定技能」の運用状況について

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2019年4月に新しく在留資格「特定技能」が創設されました。

今回は、2019年6月時点の在留資格「特定技能」の運用状況について考えていきたいと思います。

皆様の参考になれば幸いです。

在留資格「特定技能」全般については以下の記事で解説しています。↓
外国人の「特定技能」の在留資格について徹底解説します!

特定技能外国人等の申請状況について

特定技能外国人等の申請状況について

2019年5月31日時点における「特定技能」に関する申請状況について以下に記載していきます。

登録支援機関の申請状況

・申請数 2、034件

・登録数 418件

登録支援機関については、以下の記事で解説をしています。↓
「特定技能」で重要になる登録支援機関について解説!

在留資格認定証明書交付

・申請数 55件

・交付数 12件

在留資格変更許可

・申請数 44件

・許可数 2件

特例措置としての特定活動

・許可数 200件(未交付含む)

今後の方針について

今後、中小企業を含む多くの企業に制度を活用してもらうために、登録支援機関の登録数を増やしていくことが必要であるとされています。

上述したとおり、5月中に登録支援機関の登録申請の集中処理を行い、5月末日までに418件の登録が行われています。

今後も引き続き適正かつ迅速に審査・登録に努めていく方針になっています。

特定技能試験等の実施状況について

特定技能試験等の実施状況について

介護(技能・日本語)の5月実施分については、現状挙げられていませんが、4月実施分の実施状況は以下のとおりです。

介護(技能・日本語)

実施場所:フィリピン

受験者数:113人

合格者数:94人(技能)、97人(日本語)

上記合格者数のうち84人が両試験に合格しています。

宿泊(技能)

実施場所:日本国内

受験者数:391人

合格者数:280人

外食業(技能)

実施場所:日本国内

受験者数:460人

合格者数:347人

国際交流基金日本語テスト

実施場所:フィリピン

受験者数:57人

合格者数:33人

国際交流基金日本語テストについては、以下の記事で解説をしています。↓
【特定技能】国際交流基金日本語基礎テストについて解説

今後の実施予定について

今後の実施予定について

今後の予定は以下のように発表されています。

介護分野

介護分野では、6月以降にフィリピンで技能試験及び日本語試験を実施予定となっています。

また併せて、国際交流基金日本語基礎テストも6月に実施予定とされています。

宿泊分野・外食分野

2019年秋以降に試験を実施予定とされています。

他の分野

他の分野についても、2019年度中に試験の実施が予定されています。

国内試験

外食分野では、6月に試験が実施される予定です。

また、国内での試験を予定している他の分野についても、2019年秋以降に試験を実施する予定になっています。

特定技能に関する二国間取決め(MOC)について

特定技能に関する二国間取決め(MOC)について

日本では、現在、在留資格「特定技能」について、2019年から外国人の送り出しが想定される日本語試験を実施する9ヶ国(ベトナム、フィリピン、カンボジア、中国、インドネシア、タイ、ミャンマー、ネパール、モンゴル)との間で、悪質な仲介事業者の排除を目的とし、情報共有の枠組みの構築を内容とする二国間の取決めのための政府間文書の作成を目指しています。

署名・交渉状況について

現時点での署名済みの国は以下のとおりです。

フィリピン(3/19)、カンボジア(3/25)、ネパール(3/25)、ミャンマー(3/28)、モンゴル(4/17)

各MOCについては、英語ですが法務省から発表されていますので、以下に掲載しておきます。↓

 【英語】日モンゴル「特定技能」に係る協力覚書(MOC)

【英語】日ミャンマー「特定技能」に係る協力覚書(MOC)

【英語】日カンボジア「特定技能」に係る協力覚書(MOC)

【英語】日ネパール「特定技能」に係る協力覚書(MOC)

【英語】日フィリピン「特定技能」に係る協力覚書(MOC)

また、実質的に合意している国は以下のとおりです。

ベトナム、中国、インドネシア、タイ

二国間取決め(MOC)のポイントは?

二国間取決め(MOC)のポイントは?

MOCは、大きく2つのポイントがあります。

情報共有

特定技能外国人の円滑かつ適正な送り出し・受け入れの確保等のために必要又は有益な情報を速やかに共有することが挙げられています。

この情報については、特定技能外国人に係る求人・給食に関与する両国内の機関による以下の行為に関する情報を含むとされています。

・保証金の徴収

・違約金の定め

・人権侵害行為、偽変造文書等の行使及び費用の不当な徴収

などが含まれるとされています。

問題是正等のための協議

・定期又は随時に協議を行い、本制度の適正な運用のために改善が必要と認められる問題の是正に努めること

上記2つのポイントがあります。

まとめ

在留資格「特定技能」に関する運用状況についてのまとめ

今回は、在留資格「特定技能」に関する運用状況について考えてきました。

今後も外国人に関する制度は変更される可能性が高いので、しっかりと最新の動向をチェックしておくことが大切です。

今回の記事が皆様の参考になれば幸いです。

「特定技能」ビザについて解説した記事一覧は、以下の記事にまとめています。↓
特定技能の在留資格について解説した記事一覧(まとめ)

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